テルミン博士って?
チューニングの前にテルミン博士についてもう少し
物理学者であり、チェロの名手でもあったというテルミン博士だからこそテルミンという楽器は生まれたのでしょう。そんなわけでテルミン博士にも少しピックアップしたいと思います。
1896年、レフ・セルゲイヴィッチ・テルミンは生まれました。あ、ロシア人です。幼少の頃から音楽と科学の融合を夢見ていたそうです。なんちゅう子供でしょうか。
1920年に電子のなんだかの実験中に発生しノイズをヒントにテルミンのアイディアがふつふつと湧き出たようです。
で、1921年に全ロシア電子技術会議にて発表し噂はたちまち広がり、かのレーニンも駆けつけ、演奏まで試みたという話です。そしてロシアからニューヨークに活動の拠点を変え、コンサート、会社設立など幅広く活動を行う間、アインシュタインは訪ねてくるし、チャップリンはテルミンを注文するなど、えらいことになってきます。
世間的に賞賛され認められたテルミン博士ですが、その後謎の失踪をします。死んだという説も流れましたが、実はロシアに戻った(連れてかれた)テルミンはシベリアにて8年間の強制労働、皮肉にもその技術を買われ軍事開発に従事などしていた様です。光の後に闇です。およそ半世紀闇の人生を送ったテルミンは再び光へ。
1991年アメリカに再び訪れたテルミンは再評価を受けます。そしてそんな波乱の人生を送ったテルミン博士を描いたドキュメント映画『テルミン』の完成とほぼ同時にテルミン博士は亡くなられます。1993年11月の事でした。
そんなテルミン博士のおかげでテルミンという楽器に出会えたわけです。当たり前ですが。
ありがとう!テルミン博士!!ビバ!!
参考資料:映画DVD『THEREMIN』ブックレットより。ほとんど抜粋状態。